SEをやると長時間労働に慣れます!

過酷な残業でワーカホリックの精神だけは身につく

SEという仕事の特徴というか、SI業界全体の特徴として「とにかく拘束時間が長い」という点が挙げられると思います。

 

つまり残業時間がものすごいことになるのですね。

 

月に50時間というと、1日にだいたい2時間ちょいの残業ということになりますが、多いと思うでしょうか?それとも少ないでしょうか?

 

業界人にとっては「少ないね」という感想を言う人がほとんどだと思います。
忙しい時には平気で残業時間が100時間を超えてくるのがSEという仕事の特徴なのです。

 

22時が定時

私が配属された最初のプロジェクト現場というのは、とにかく忙しい現場でして、毎日の残業が当たり前の現場でした。

 

朝9時に出勤するのは、他の会社と変わらないのですが、帰りの定時がおかしいのです。
みんな20時になっても21時になっても帰りません。

 

ようやくと22時を過ぎてから、家の遠い人がポツポツと帰り始めるという、そんな状態でした。

 

帰りの定時は22時でした。

 

それでも22時30分くらいまでは、帰りづらい雰囲気が漂っているのです。本当におかしな現場ですよね。

 

ですが、人間というものは環境に慣れる動物らしくて、みんながそうだと自分も次第に残業が当たり前の生活に慣れていってしまうのですね。

 

気がつけば23時なんてことは、しょっちゅうあったような気がします。
上司は、22時前に帰ろうものなら「お疲れ様です」と声をかけても無視する始末。

 

23時過ぎになると、ようやくとOKサインなのか、部下に「そろそろ帰ろう」と優しく声をかけてくることが多かったです。

 

上司としては、自分が先に帰るわけにはいかないので、部下を先に帰すという意味もあったと思います。

 

まぁ、とにかく拘束が長い職業だったと思います。おかげで何時間働いても弱音を吐きづらいというワーカホリックな身体と精神にはなりました。

 

私がSEを辞めて起業してから一番役に立ったスキルというのは、この「長時間の労働耐性」だったというのも、あながち皮肉でも何でもないのです。

 

私の場合はさらに過酷だった

私の場合は、通勤時間に片道2時間もかかる現場に配属されました。

 

なので、9時に出社する為には6時起きで、7時に電車に乗る必要があります。
そして、22時に会社を出ると、家に着くのは0時です。

 

つまり平日は家に6時間しかいることができません。
これは睡眠時間ではありません。

 

その6時間の間に、

  • お風呂に入る
  • 夜ご飯を食べる
  • 雑用をする
  • 寝る

という生活に必要なことをしなくてはならないので、寝る時間は5時間も取れません。

 

大体4時間半寝れれば良い方で、いつも睡眠不足に悩まされていました。

 

その睡眠時間で、毎日13時間くらい会社に拘束されて、通勤時間に往復4時間もかかるという激務だったので、本当によく「すぐに辞めなかったな」と自分を誉めてあげたいと思います。

 

体調には十分に注意

ですからSI業界全般的に、体調を崩してしまう人も多かったと思います。

 

私は心の病関係は大丈夫だったのですが顔にシビレが出始めるなど、もう少し仕事を続けていたら、もしかしたらどうにかなっていた可能性があったかもしれません。

 

SEの長時間労働と拘束は今の時代に合っていない

2017年に入って、日本でもようやくと「長時間労働や残業」が社会問題として認識され始めるようになりました。

 

これまでもずっと問題視されてきましたが、表面化することになったキッカケは、某大手企業の若手社員がパワハラと長時間残業によって精神的に参ってしまい、自ら命を絶ってしまったことに寄ります。

 

さらに数年前から「ブラック企業」や「過労死問題」がネットを中心に叩かれてきましたので、それも下地になっていたと思います。

 

また日本の労働生産性の低さは、世界的にも問題視され始めてきています。

 

ですから、これからは昭和やバブルの時代の成功体験の元である「長時間労働」は、まったく流行らなくなり、

  • 残業なし
  • 労働生産性を上げる

がメインのテーマになってくると思います。

 

そんな時代背景の中で、これまでのSE業界の働き方を変えなければ、時代からドンドンと取り残されていくはずです。

 

正直言って、SEの仕事には無駄が多すぎるのです。

  • ほぼ素人同然の人が作成する仕様書
  • お客に言い訳する為の無駄なテスト
  • お客に言い訳する為の無駄な資料作り、無駄な印刷
  • 無駄な全体会議

などなど。

 

その為に、全スタッフが意味なく長い時間働かせられることになり、意味なく残業しているのです。

 

またその現場の上司によっては、

  • 残業が当たり前
  • 長く働けなければ使えない

と本気で思っているので、大してやる仕事が残ってないのに、無駄に20時22時まで帰らない社員がいたりします。

 

残業禁止にすれば労働生産性は上がる

またSEには、そもそもが、定時内で終わるような仕事内容にも関わらずダラダラと長い時間をかけて遅くまで仕事をしている人がたくさんいます。

 

人によっては、単純に、

  • 残業代が増えるからオイシイ
  • どうせ上司が帰るまで帰れないからダラダラやってしまう

というような理由で仕事してる人もいます。

 

家族がいたり、子供がいたりする人には、そのような人が会社で評価されるのは本当に迷惑な話です。

 

確かに、SEは時間そのものを投資しなければ終わらない案件もあると思います。
ですが今後は「高い労働生産性ありき」で、必要であれば残業をするという仕事のスタイルに早く変わって欲しいと心から思います。

 

古い成功体験を語る上司は相手にしない!

長時間労働の話になると、必ずと言っていいほど「オレの若い頃は0時まで働いて、それから飲みに行ったよ」と語るアホ上司が出てきます。

 

その話は過去に1回か2回しただけのことを語っているだけかもしれませんし、時代背景が異なりますので、ほとんど気にする必要はありません。

 

そもそも、まずその上司に憧れすら抱いておらず「絶対にコイツのようだけにはなりたくない」と思っている場合が大半でしょう。

 

確かに、長い時間働けば、どんな辛い職場でも働ける耐性が身につき、ワーカホリックにはなれるかもしれません。

 

ですが、同じ給料でしたら、もっと効率良く稼ぎたいですし、そもそも仕事ができるビジネスマンになりたいですよね。

 

なので、上司に嫌われないように面従腹背して、表では意見に同意するフリをして、裏ではスキルを磨いて労働生産性を上げられるように若いうちから努力を積み重ねていきましょう!

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