配属先によってSE人生が決まります

現場のプログラム言語は冗長でレガシーなコボル

SEにとって、自分では決められないけど、非常に重要なポイントというものがあります。

 

それは「配属されるプロジェクト現場で何のプログラミング言語を使用しているか?」ということです。

どれを学ぶかは非常に重要です

 

例えば、最初に行ったプロジェクトではJAVAが使われていたとしたら、おそらくそのSEは今後もずっとJAVAの開発現場に行かされる可能性が高いです。

 

やはり新しいプログラミングを習得するまでには、最初の数十時間、数百時間という単位で学習のための時間投資が必要ですから、企業としては各SEが担当する言語をコロコロと変えていては非効率なのです。

 

ということは、ずっとSI業界で働いていくとしたら、10年から20年という長さで最初のプログラミング言語に携わっていく可能性もあるわけです。

 

転職の際にも、やはり前職で使っていた言語が評価されますから、下手をすれば「最初に携わった言語を一生使っていく」ということも考えられるのです。

 

これは「業務知識」も同じ考え方となります。

 

最初に保険のシステムを開発している現場に配属されたら、その後もずっと保険の業務知識を活かしたプロジェクトを渡り歩いて行くのです。

 

COBOL

私が最初に配属された現場で使っていたプログラミング言語は、何とCOBOLという古いものでした。

 

当時はJAVAなどが注目を集めていた時代でしたので、非常にガッカリした記憶があります。

 

とにかく冗長で使いづらいし、何よりSIerを辞めてしまったら、コボルのようなレガシーなプログラミング言語なんて使う機会が一切ないのです。
フリーの現場では逆に重宝されることもあります

 

しかも富士通の日本語COBOL

しかもCOBOLはCOBOLでも、開発現場で使われていたのは「富士通の日本語コボル」という質の悪いものでした。

 

日本語COBOLというのは、簡単に説明するとアルファベットでコーディングしていきません。

 

具体的な内容はあまり覚えていませんが、開発ツールを立ち上げると下記のようなテーブルが出てきて、左側に条件分岐、真ん中にその内容などをコーディングしていくのです。

 

しかも、全て日本語で記述していきます。

条件 内容  
ifなどの分岐などを記入    
     
     

 

そして、最後にコンパイルをすると、

  • エラーチェック
  • 自動的にCOBOLに展開

してくれるのです。

 

日本語COBOLのメリット

この日本語COBOLのメリットは、プログラミングを学習したことがない人でも、記述のルールを覚えれば割りとすぐに習熟するということです。

 

簡単な仕様書でしたら、すぐに1本のプログラムを書くことができるようになるのです。

 

SIの開発現場というのは、基本的にコーダーは素人の人海戦術によって成り立っています。

 

普通ならプログラミングができる人を集めないと業務な成り立たないですが、日本語COBOLを使えば、素人をかき集めて少し教育すれば立派に単純なコーディングができる人を育てられるわけですね。

 

まさに日本のSIerにはピッタリの思想ではないかと思います。
つまり使用人側からすると、とても都合の良い開発ツールなわけですね。

 

デメリットは?

逆にデメリットは、スキルとして他で使い回しが効かないということです。

 

私は日本語COBOLを使って、3年間でかなりの本数のプログラムを書きました。
ですが、通常のCOBOLについては、まったく書けもしませんし、読めもしないという絶望的な状況でした。

 

つまり一度、その開発言語を離れると、またプログラミング初心者に戻ってしまうのです。

 

例えるなら、日本の中学校や高校で英語をたくさん勉強したけど、海外にいったらまったく話せないし聞くこともできない。
この状況に似ています。

 

ですから、プログラマーとしての人を育ててくれない開発ツールなのです。

 

そして、多くの方がそういうことを数年間業務を経験してから気が付きます。
その頃にはプログラマーとしては、ゆでガエル状態になってしまっています。

 

そんなことにならないように、そういった開発言語を使っている現場に配属されたら、なるべく早く抜け出せるように、

  • 異動
  • 転職

を希望するべきだと思います。

 

転職の為にも仕事で使えるPG言語は重要

今になって思えば「JavaScript」や「Perl」「PHP」を仕事として現場で学ばせてくれていたら、どんなに「その後が楽になっただろう」と思ってしまいます。

 

上記のようなプログラミング言語でスキルを磨いておけば、比較的、質の良いベンチャーに入り直すことも可能です。

 

またインターネットで自作のウェブサービスなどをローンチする時も、使用するのはやはり「JavaScript」「Perl」「PHP」といったあたりが中心になるのですね。

 

後からPHPを中心として独学で学び直しましたが、マスターするまでには、ものすごく時間がかかりました。

 

プログラミング言語においては、少々、運がなかったなと今でも思っています。

 

自分から動いて開発現場を変えよう!

私の同期の一人も、新卒1個目に配属された現場がレガシーな開発言語を使っているところでした。

 

ですが、彼は「Javascriptをやりたい」という希望を持っていたので、1年間その現場で仕事をしながらずっと上司や人事に異動願いを出していました。

 

その結果、何のトラブルもなく無事に異動することができたのです。

 

もちろんその後の結果はわかりません。
ですが、自分で人生を軌道修正した彼は、少なくとも日本語COBOLに流され続けた私よりも凄かったと今でも思います。

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