スキルを活かしてホームページ制作会社として開業(Vol4)
本当に小さなベンチャー企業で社内SEとして働いていた吉川さんは、前職で身につけたスキルを元にしてホームページ制作会社を立ち上げたところだそうです。
どのような経緯で開業することになったのかを聞いてみたいと思います。
まずは吉川さんのプロフィールをチェックしてみましょう!
吉川さんのプロフィール
- 年齢:33歳(転職年齢33歳)
- 職業:社内SE⇒ホームページ制作会社を開業
- 年収:400万円台⇒未定
- 資格:簿記3級
- 家族構成:独身(実家)
- 利用したサイト:なし
- 満足度:20点
ベンチャーからHP制作会社開業へ(全3回)
◆まずは、前職についてお聞かせください。
ある専門的なジャンルで会社を興していた起業家の事務所にスタッフとして参加していました。
社員数は3名でしたが、会社の雰囲気は、ちょっと微妙な感じでした。
微妙というのは、社員以外にも外注スタッフさんなどが数人いたのですが、自分以外の方はその起業家にゴマすりまくりだったんです。
正直その起業家の方は仕事があまりできないというのが、ぼくの印象だったのですが、周囲は『○○さん(時には○○先生)は、「すごい!」とか「さすが!」』など、見え見えのお世辞で、まさに取り入ろうという感じでした。
その中で、ぼくだけが冷静みたいな。笑
◆ひとりだけ冷静で何か周囲とのコミュニケーション不足は起きませんでしたか?
ぼくの場合は、社内で唯一のエンジニア(IT担当)で、インターネットやパソコン関係にも詳しい人材だったので、かなり頼りにされている方でしたね。
かといって、威張ってたり、傲慢になっていたわけではありませんけど、なんというか、ゴマすりで成り立つのは大企業病だという考えがありますので、そこだけは会社の方針ではなく自分の方針として崩したくなかったんですよね。
今では、少人数でも社長がしっかりしていないと、大企業病のようになるんだという良い経験をさせてもらったと思っています。
◆その中で、ご自身のお仕事は何をされていたのでしょうか?
そうですね。
先ほども少しでましたが、社内ホームページの修正やお客さんのサイトの新規作成とそのコンサルをやっていました。
あとは会社のIT関係は全般やっていましたね。
◆いわゆるベンチャー企業ということでお仕事の方は忙しかったのではないですか?
それが、それほどでもなかったんですよね。
基本的に残業は、1時間程度だったので、むしろ楽な方でしたね。
忙しい時でも、ビル全体が閉まってしまうので、3時間以上できなかったんですよ。笑
◆その時に勉強されて取得した資格等はありますか?
将来、経営者になりたいという目標がありますので簿記3級を取りました。
起業は残業という感覚がない日々
◆現在のご職業と仕事内容は?
今は起業準備中で、来月にはコンサル込みのホームページ製作会社を設立します。
もう自社のHPも作成済みでインターネット上にも公開されていますよ。
あとは、集客の部分で頑張れるかどうかで、先行きが決まってくるという感じでしょうか。
実は最初は、知り合いの本屋さんのホームページを、コンサル込みでやることが決まっているんです。
飽和状態と思えるホームページ製作も、まだまだ未開拓のお客様がいるということに気がつきましたので、そこを狙ってやっていくつもりです。
◆今のところおひとりでやられるのですか?
ええ。
今のところ、完全ひとりです。
忙しくなっても、たぶん社員は雇わずに、外注スタッフとして手伝ってもらおうかなと思っています。
とはいえ、そこらへんの方針は、進みながら決めていこうかな。というのが本音のところでもあります。なにせ全てが初めての経験なので、間違えながら進んでいっています。
◆お忙しいとは思いますが、残業時間はどれくらいですか?
残業時間ですか?
まあ、規定の勤務時間が決まってないようなものですから、7.5時間が通常業務だとしたら残業時間は5時間以上ですね。
今は、1日中仕事をしていますよ。個人事業主というのは、毎月の決まった給料がないですから自然と仕事に向かうんですよね。
雇われていたころは「早く終わらないかな」とか「明日休みだ」とか考えることも多かったですけどね。
それでも不満を感じたりしないのが、起業するということの特権であり、醍醐味ではないでしょうか。
自分の思い描いていることを実現していくための行動を厭わないのが自然とできる人が起業には向いていると思います。
まだ自分も駆け出しなので偉そうなことは、まったく言えないのですが。
◆お金の管理とか大変ではないですか?
そうですね。わからないことばかりです。
簿記3級は取得していますが、だから会社の経理処理がわかるというわけではないですからね。
私の場合は、市の税理士さんサービスを利用する予定です。
開業した人は最初の数回は無料で帳簿の付け方を教えてくれるというサービスがあるんです。
外部要因のおかげで起業に踏み切れた
◆転職というよりも起業ですね。きっかけを教えてくださいますか?
前職で仕事をしていた頃は、日々「今後どうしようか?」と悩んでいたんですよ。
30代になって今のまま働いていても、正直、将来の展望というものが見えなかったんです。焦りも感じていました。
それで悩んでいた時に、社長というかそこの起業家の方と仕事の方針でもめてしまったんですよね。
普段から、その方には能力の無さとリーダーシップの無さを感じていましたから、ついに堪忍袋の緒が切れたという感じでした。
それで、そのまま辞めさせてもらうという流れになったんですね。
もめた直後は、多少なりとも自己嫌悪には陥りましたけど、自分にとっては、新しい道に進むべきだというサインだったのかなと解釈しています。
それで、目標であった起業というものから逃げることをやめて、現在、準備中ということになっています。
◆以前から起業をするという考えはありました?
そうですね。学生の頃から漠然とですが起業への気持ちは抱いてきました。
それから、仕事に慣れていくに従って毎日に緊張感と張りがなくなったような気がして、その頃からか、再び強く起業に向けて気持ちが動き始めました。
でも、すぐにはなかなか気持ちが決断できなくて、先ほども言ったように結局は外部要因がきっかけとなりましたね。
◆周囲の反対はありませんでしたか?
やっぱり、恋人にはかなり不安がられています。
でも、今はちゃんと説明してありますので、一応の理解は得られています。
お互いそれほど年齢が若いわけではないですので、結構、無茶しているな〜
と我ながら思ってしまうこともありますが、何だかんだで自分が望んでいた起業への道にたどり着けたという点では、正しい道に来れたのかなと思っています。
それが本当に正しい道だったのかどうか?
それは、今度の自分の頑張り次第ですね。彼女のことも幸せにしたいですよ。笑
◆それでは、最後になりますが転職の満足度を5段階で評価するならば?
仕事に関しては、まだ30点です。
毎日楽しいですが、まだ軌道に乗ったわけではありませんので、そんなものだと思います。
お金に関しては10点あげられるかどうか。。
最初の仕事は頂けているので、見通しがないわけではないですが、まだ報酬を頂いたわけではないですからね。
でも、その次のお仕事の打ち合わせも進んでいて、自分では順調なスタートが切れていると思っています。
◆ホームページ制作会社として起業した吉川さんでした!ありがとうございました。
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